環軸椎亜脱臼(C1/2亜脱臼)

環軸椎亜脱臼(C1/2亜脱臼)について

環軸椎亜脱臼(C1/2亜脱臼)とは

脳から続く脊髄の通る道は椎体と呼ばれる骨が首(頚椎)には7個ありますが、この7個のうち一番上でドーナツ状になっているものを環椎、2番目の環椎の環の内部に軸の様にある椎体を軸椎と呼びこの2個の椎体がずれて(脱臼)いることを環軸椎(亜)脱臼といいます。2個の椎体がずれることにより脊髄の通り道が狭くなり様々な症状を起こします。

原因として関節リウマチの患者さんに生じることが多いのですが、頭や首に衝撃を受けたり、加齢によっても引き起こされる事もあります。

症状について

初期の(亜)脱臼状態のときは後頭部や首の付け根の痛みがあります。特に頭頚部を前屈すると脊髄の狭窄がひどくなり肩や腕、背中の痛みや痺れ、感覚異常がでることもあります。症状が進んでくると症状は全身におよび、最悪の場合呼吸が満足にできなくなることもあります。

治療方法

環椎と軸椎の位置を正常な状態で安定させることであり、当院では(頭)頚椎後方固定術が用いられます。比較的頭頚部を後屈すると正常な位置に戻ることが多くその状態で脊髄神経や血管に干渉しないように後方より医療用スクリューにて固定します。この症例は危険性が高く呼吸器系に症状が出ると生命の危険がある為、出来るだけ早い治療が必要になります。

環軸椎亜脱臼(C1/2亜脱臼)に
用いられる術式