症状一覧
胸椎(腰上部)の症状
脊椎感染症
椎間板内にとどまるものを椎間板炎、骨である椎体まで波及してくると椎体椎間板炎と呼びます。まずは抗生剤の点滴で様子を観ます。強い腰痛と発熱、血液検査異常が発生し、脚の痛み・痺れ・筋力低下などが進行すると手術適応となります。腰椎手術後の合併症としても1%以下に発生すると報告されています。
治療として我々は感染部位の安定化とそこへの抗生物質供給が重要と考えており、手術方法としてまず後方固定術を行い同時に抗生剤混入骨セメント(バイオペックス)を感染部位に充填しています。学会報告もしていますが、この方法によって良好な成績が得られています。
不安定性を残したままの治療では、神経麻痺が発生してしまう危険があるため注意が必要です。お困りの患者さんや医療機関の方もご相談下さい。
用いられる術式
- ご相談ください
胸腰椎後側弯症(成人脊柱変形)
いわゆる腰曲がりですが、原因なく曲がる場合と圧迫骨折後、或いは手術後に発生することもあります。以前であれば、腰が大きく曲がったまま生涯生活していくしかなかった病態ですが、現代では手術的に治すことができるようになりました。当法人でも年々ご相談される方が増えております。
用いられる術式
胸椎黄色靱帯骨化症
脊髄後方にある黄色靱帯が骨になり、分厚くなって脊髄を圧迫する状態です。これも脊髄本幹の障害ですから、歩きにくさや脚の痺れなどが出現してきたら手術を検討します。重症化するまで放置すると手術しても改善が見込めなくなるので要注意です。
用いられる術式
胸椎圧迫骨折
転倒など外傷原因の事が多いのですが、骨粗鬆症の方には頻発しています。ほとんどはセメントを詰めるだけで解決するのですが、骨が砕けて神経にぶつかって来ると破裂骨折という診断になり、後方固定を要する事があります。